以前、動物の身体の構造が機械やデザインに活かされているという記事を書きました。
「新幹線にフクロウの羽根がデザインされているってどういうこと!?」
「新幹線の先頭車両はあの鳥のクチバシを応用して設計されている」
そして今回もそんなお話です。
サイクロン掃除機
サイクロン掃除機の特徴 サイクロン掃除機とは、吸い込んだ空気をたつまき状に回転させ、遠心力でゴミやホコリをはじき飛ばす集塵方式。 ゴミやホコリはダストカップに貯まり、空気はフィルターを通過し排気します。 本来はフィルターに頼らず集塵するというものですが、国産のサイクロン掃除機はかなりの部分をフィルターに依存しています。
現在、多数のサイクロン掃除機が市場に出ていますが、大手家電メーカーのシャープさんが開発したサイクロン掃除機には、吸引したゴミを圧縮するスクリューフィンの部分にギザギザしたものを取り付けています。ゴミと空気の分離性能が高まり、繊維系のゴミでの圧縮性能を向上。これがひっかかりとなり、圧縮したゴミが再膨張しない形で蓄積できるそうです。
そしてこのギザギザ構造こそが、皆さんの身近にいるあの動物をモデルに作られたものなのです。
その動物とは・・・
ねこちゃんです。
ネコに舐められたことある方はご存知かと思いますが、ネコの舌ってとてもザラザラしていますよね。
実はネコの舌は無数のトゲ状突起で覆われていて、骨から肉をこそげ落とすヤスリの働きや、獲物に自らの体臭を察知されないようにグルーミング(毛づくろい)を行なうクシとしての役割のためとも言われています。
このネコの舌の構造を模して造られたのが先述したサイクロン掃除機のフィン、ということなのです。
動物の身体には驚くべき仕組みがたくさん潜んでいます。
近代科学が、その原始の構造からヒントを得ていると思ったら面白いですね。